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大手コンビニで新商品発売。科学的知見が生んだサメ肉の新たな市場とは

左から栄養管理士の堀さん、京都大学の佐藤教授、中華高橋の高橋社長、ローソンの田口さん

左から栄養管理士の堀さん、京都大学の佐藤教授、中華高橋の高橋社長、ローソンの田口さん

1月27日、都内で「気仙沼産のサメを活用した復興プロジェクト」の発表イベントが行われた。

会場となったレストランLe Rire(ル・リール)には、その日水揚げされたばかりのヨシキリザメが届き、株式会社中華高橋水産の高橋滉社長の挨拶を皮切りに、2月2日よりナチュラルローソンで発売される「コラーゲンつみれの酸辣湯(サンラータン)」が紹介されたほか、「サメ肉」を使った料理の試食会も行われた。

特産品をブランド化する試みは各地で進められているが、本プロジェクトはいかにして強力な販路獲得に至ったのか。その道のりは「いばらの道だった」と高橋社長はいう。

震災後のピンチで漁業関係者が一致団結

気仙沼は、サメの水揚げ量で日本一を誇る水産都市だ。高橋社長は2001年の就任以来、一貫してサメ肉を使った商品開発に取り組んできた。サメ肉は、「独特の臭みがある」などの理由から、すり身にして、はんぺん等に使われるのが一般的だ。しかし、すり身の価格は、刺し身や切り身に比べて最も低く、他の魚種との価格競争もあってなかなか値段があがらない。

イベント会場には、当日の朝に水揚げされたばかりのヨシキリザメが届いた

イベント会場には、当日の朝に水揚げされたばかりのヨシキリザメが届いた

「フカヒレは喜んで食べてもらえるのに、サメ肉となると一歩引かれてしまう」。そんな状況を変えるべく、「シャーク(shark)ナゲット」をはじめとした新商品を考案するなど工夫を重ねていた最中、震災が起きた。サメのサプライチェーンは大打撃を受け、魚体の価格が震災前の約半値にまで落ち込む状況が長く続いた。

「このままでは船がやっていけない」。差し迫った危機感は、それまで足並みを揃えることが難しかった地元の漁業関係者たちの「垂直統合」を可能にした。第1次~第3次生産者までが手を携えてサメの価値を上げていこうという決意の下、2012年7月に「サメの街気仙沼構想推進協議会」が発足した。

欠点の克服、そして機能性をプラス

実際に漁に出る「漁労」を担う第1次産業者に課せられた課題の一つは、「サメの鮮度を保つ」こと。高橋社長によれば、「サメは臭いと言われるが、それは鮮度の問題」だという。そこで、従来型の捕獲・保管方法を見直すため、(独)水産総合研究センターと協働で、鮮度保持技術開発のための基礎調査を行ってきた。現状では鮮度の高いヨシキリザメは全体の2割程度だが、高値での取引を安定させるため、7割程度までもっていくのが目標だ。

一方、加工、販売を担う第2次、第3次産業部門では、商品開発を行うにあたって、消費者のニーズを測るべく、東京や気仙沼でアンケート調査を実施。サメ肉を「おいしい」と感じた人は8割、アンチエイジングや美容といった「機能性があったらより食べたい」と回答した人は9割に上った。

この結果を踏まえ、協議会では、サメに多く含まれるコラーゲンに改めて着目すべく、コラーゲン研究の第一人者である京都大学大学院の佐藤健司教授に協力を要請。その結果得られた最新の実験結果は、プロジェクトを強く後押しするものだった。従来、食べ物に含まれるコラーゲンは、「食べたら分解されてあまり吸収されない」と言われてきたが、佐藤教授の実験では、サメ肉を食べた後の血中のコラーゲンペプチドの成分量が、サプリメントを摂取した時の値に近くなる、というデータが得られたのだ。

新発売の酸辣湯はわずか198kcalだが、野菜が豊富でボリュームが感じられる商品だ

新発売の酸辣湯はわずか198kcalだが、野菜が豊富でボリュームが感じられる商品だ

こうして、「科学的なお墨を受けたサメ肉の機能性をアピールし、女性をターゲットにした商品をつくる」という方向性は固まった。

次はいよいよ商品開発だ。高橋社長からメニュー開発の依頼を受けた管理栄養士の堀知佐子さんは、試行錯誤の末、サメ肉や皮を使った「コラーゲンつみれ」を考案。堀さんがナチュラルローソンの商品開発の監修を務めていたことから、同店舗での販売も決まった。ローソン担当者の田口美里さんは、「1万5千食の限定生産ではあるが、好評であれば次の展開も考えていきたい」と話す。

2016年度末には新工場も。もう一つのターゲットは高齢者

消費者のニーズをベースに、サメの臭みなどのマイナス点を克服し、さらに機能性を科学的に裏付けることによって付加価値をつけ、新たな市場を見出していった「サメの街気仙沼構想推進協議会」そして中華高橋水産の試み。2月2日、ナチュラルローソンの店頭に並んだ新商品は同プロジェクトが生んだ大きな果実だが、高橋社長は本当の意味での勝負所はこれからだと考える。

高橋社長が狙うのは、女性向けの商品・メニュー開発と並行し、すり身よりも単価の高い切り身を高齢者向けに提供していくことだ。同社長によれば、高齢者施設の職員が抱える悩みの一つは入所者の食事に含まれる魚の骨。手作業で取り除いても、どうしても小骨が残ってしまい、嚥下障害者などには危険だからだ。「その点、中骨だけで小骨がなく、加熱しても冷めても身が非常にやわらかいサメ肉は高齢者向きだ」と高橋社長は自信をのぞかせる。

2017年3月には、サメ肉を使ったつみれを作るための包餡機を備えた新工場も竣工予定だ。震災後、一つの思いを共有し、チーム一丸となってサメ肉の高付加価値化とマーケット創造に取り組んできた気仙沼の漁業関係者たち。「今後、いかにサメの市場価値を創造し、販路を拡大していくか」。新工場オープンまでの1年余りが正念場となりそうだ。 

文/石川忍

提供元:東北復興新聞 (http://www.rise-tohoku.jp/?p=12484)


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