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古き良き伝統文化を今に伝える季刊誌、『板木(ばんぎ)』

main_image福島市教育委員会事務局 文化課
福島市の芸術文化事業や、文化財・埋蔵文化財の調査・保存に関する事業を行っています。『板木(ばんぎ)』は2013年に発行を開始し、300円の有料誌として3年間で12号を発行。すべての売上は、「福島市民家園」の維持運営費に充てられます。

ページをめくれば、伝統がよみがえる

福島市内の書店に置かれている季刊誌『板木』。和をかんじさせる、シンプルな表紙が目を引きます。毎号の表紙に登場しているのは、古くから人々の生活に根付いてきた “モチーフ”。例えば創刊号には、お盆の時に使う「盆箸」が登場しています。contents_image1

毎号のテーマは、福島に伝わる“年中行事”と決まっています。例えば「星に願いを」と題された号には、七夕の過ごし方が描かれています。
「幸せを祈って」はひなまつり、「月と暮らし」はお月見です。

全12冊。手に取りやすいコンパクトな冊子には、福島の人々の暮らしが詰まっています。この『板木』は、一人の男性の想いから生まれました。

福島の蔵の中で、人知れず朽ちていく“民具”

その男性というのが、福島市教育委員会事務局 文化課の安齋哲也さんです。きっかけは2012年、震災の影響を受けた建物の解体が始まったことでした。福島市内にはいくつも土蔵がありましたが、震災によって土壁にヒビが入ってしまったものが多く、解体を余儀なくされていました。そこで、文化財を扱う文化課に、「蔵の中を見て、価値があるものは引き取ってほしい」という依頼が寄せられるようになったのです。

蔵を訪問すると、何十年も前に使われていたであろう“民具”がたくさん眠っていました。安齋さんにも、住民の方でさえも使い方がわからないものばかり。「なんだかよくわからないけれど、長年ずっと蔵の中にあるんです」と住民の方はおっしゃったそうです。

1982年に開園した福島市民家園。民家のほか、火の見やぐらやはねつるべ、消防ポンプ小屋など、昔の人々の生活環境を垣間見ることのできるよう再現されています。

1982年に開園した福島市民家園。民家のほか、火の見やぐらやはねつるべ、消防ポンプ小屋など、昔の人々の生活環境を垣間見ることのできるよう再現されています。

何件か蔵を回ってみると、どこも同じ状況でした。誰が、どんなふうに使っていたのかがわからないモノがたくさん出てくるのです。「このままではいけない」と安齋さんは思いました。もしかするとそれは、ひいおばあさんが大切に使っていたものかもしれません。「その由来を知ってさえいれば、“民具”は家族のアルバムのような存在になり得るはず。家や、地域の歴史をひも解くカギになるものが、誰にも知られずに処分されてしまうなんてもったいない。どうにかならないのか…」

“年中行事”を今に伝える「福島市民家園」から得たヒント

ちょうど同じ頃、安齋さんは福島市にある施設「福島市民家園」を担当することになりました。ここには、110,000㎡という広大な敷地に、江戸時代中期から明治時代にかけての民家、芝居小屋、料亭などが移築・復原されています。

民家園では、年中行事の再現のほか、民具製作の実演も行われており、これらの活動はボランティアや地域の方の協力によって支えられています。

民家園では、年中行事の再現のほか、民具製作の実演も行われており、これらの活動はボランティアや地域の方の協力によって支えられています。

民家園では、小正月や節分、お盆などの“年中行事”を今に伝えるイベントを行っています。施設のボランティアが中心となって、次の世代に昔ながらの行事やその意味を伝えるのです。安齋さんも知らないことばかりでしたが、歴史の中で培われてきた“年中行事”の意味を知るにつれ、先人への敬意が湧いてきたといいます。「とても重要な意味があったのに今ではほとんど行われなくなってしまった行事がたくさんありました。それを改めて知ることで、現代の自分たちの生活を見直せるのではないか、と思ったのです」

暮らしの中で大きな意味を持っていたはずの “民具”と“年中行事”が消えようとしている――。安齋さんは、この2つを冊子という形で残しておけないか、と考えました。

民具と年中行事という文化を広く伝えるために

『板木』というタイトルは民具から取りました。木の板と木槌をセットにして、伝達手段として使われていたものです。古き良き文化を広く伝えていくという使命を持った冊子に、この民具のイメージはぴったりでした。

民家園に置かれている「板木」。木槌で板を叩くと音が響くので、火事等の危険を知らせたり、玄関に置いて来客を知らせる為に使われたりしていました。

民家園に置かれている「板木」。木槌で板を叩くと音が響くので、火事等の危険を知らせたり、玄関に置いて来客を知らせる為に使われたりしていました。

『板木』の読者は30〜40代の女性と決めました。読んでもらっておしまいではなく、目指すのは文化の継承です。「生活の中に少しでも“年中行事”を取り入れてほしい…、そう考えた時に浮かんだのは、お母さんが子どもと一緒に行事を楽しむ姿でした」

そのような大枠のコンセプトは安齋さんが決めましたが、実際に冊子を作るのは制作チームです。自分の想いを彼らへ正確に伝えるのに苦心しました。そこで、誌面のイメージを共有するために、毎号ごとに具体的な目標を決めました。例えば七夕特集号の目標は、「子どもがまちで短冊や吹き流しを見つけた時に、お母さんがその意味を教えてあげられる」こと。このゴールに向かって企画が立てられ、さまざまな形の短冊と、その意味、作り方などを紹介する誌面が出来上がりました。

『板木』を文化継承の足がかりに

2016年3月、『板木』は当初の予定通り12号をもって一旦発行を終えました。1月から12月まで、各月の主な年中行事等を取り上げ、ここで一区切りとなったのです。「フリーペーパーではなく、有料誌として発行を始めたので、売れるかどうか本当に心配でしたが、書店さんから『売り切れました』という連絡が来ると本当にうれしかったです」と安齋さん。号を重ねるにつれ、「読んだよ」「今号も良かったね」という声をかけられることも増えたそうです。

民家の玄関に吊るされた板木。大切なことを知らせる伝達手段だった板木のように、安齋さんも古き良き文化を伝え続けていきます。

民家の玄関に吊るされた板木。大切なことを知らせる伝達手段だった板木のように、安齋さんも古き良き文化を伝え続けていきます。

現在は、『板木』に関するアンケートを取っている最中です。読者、書店、制作チームとそれぞれにアンケートを取り、今後の展開に生かしたいといいます。「発行を終えたからといって『文化の継承』という目的が達成できたとは思っていません。また『板木』という冊子を続けるのか、12号をまとめた1冊を作るのか、ウェブで展開していくのか…手法にとらわれず、『文化を伝える』という目標に向けて取り組みを続けていきます」

main_image福島市教育委員会事務局 文化課
福島県福島市五老内町3番1号
URL:http://www.city.fukushima.fukushima.jp/soshiki/60/

提供元:東北復興新聞 (http://www.rise-tohoku.jp/?p=14151)


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